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パーティーの帰り [大学]

大学で大きなパーティーが行われた。
有名なパーティーらしく,他の大学からも人が訪れたり
学生も,彼女や友だちを連れてきたりと,どうやら学園
祭のような風情。

いくつか例によってバンドも呼んでいていて,観客であ
る学生たちは,酔っ払っている人々がほとんどのことも
あってか,盛り上がっていた。一つは「よく曲がラジオか
ら流れてくる」という,知られたバンドだったみたいだが,
こちらは知るよしもないし,そんなことよりも,どうしてフィ
ンランドの歌手は,このくらいの歌唱力でプロになれる
のだろうか…という日ごろから抱いている疑問がまた頭
をよぎったりしたので,ライブそのものは酔っ払いに囲ま
れながら数曲聴いた程度で,もっぱら他の日本からの
留学生とおしゃべりしていた。

パーティーそのものは,まあ別にどうということはなく,メ
インイベントも終わったし,もう遅いしというわけで家に向
かうことにした。

来たバスは,すでにとても混んでいた。車内でデジカメで
友達同士で写真を撮ったりしているのが外から見えた。
パーティーの名残か。。。と思いながら,バスに乗り込んだ。

座って帰りたいと思い,バスの通路を後ろまで歩いていき,
やっぱり席がないな…と思いながら座席を見回した。一番
後ろが異常にうるさいなと思ったら・・・

私のルームメートと,うちにしょっちゅう遊びに来ている10人
くらいのスペイン人軍団だった。

彼らの元気のよさのおかげで,かなりスペインについては
食傷気味になっているため,ぎょえーと思って,彼らに背を
向けて立ち,知らん顔をしようとおもったら,
「あ~!」
みんなで私の名前を大声で何度も連呼。なんで気づかれた
んだ?見ると,こちらに向かって,みんな元気に手を振って
いるではないか。ひえー。気づいたのは分かったから,もう
やめて…一応彼らのほうを向いて,はーいと手を振ってみた
が,明らかに顔は引きつっていたと思う。

彼らは,ずっとバスの中で大きな声を出して歌いながら,
山手線ゲームのようなゲームをやっていた。非常ににぎや
かだった。そのまま彼らからは離れて立っていたが,途中,
わたしの名前を何度も呼ばれた。もういいから,と言いた
かったが,どうすることもできないまま,時々後ろをむいて,
手を振ってみたりもした。
まわりの乗客が,じろーっと痛い視線で私の顔を見ていた。。。

でも,なんとなくだが,うちによく来るスペインのみなさんは,
いい人たちなんだなと思うようになった。
この感覚は,息子や娘の友だちが入り浸っている家のお母
さんが,しょっちゅう遊びに来るその子たちに理解を示し始
めたような感覚に近いのかもしれない。


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